読者からの声

『せんせぇ!──なんなァ 呼んだだけな。』を読んで

カバーを見ただけで、ほんわか。
隙間だらけの長い板の床で、だるまストーブを囲んで学んだ小学校の学び舎を思い出しました。
皆がお気に入りの担任の先生がいました。

(Yさん 塾講師)

地方での教師の奮闘ぶりを世に問うことができ、関係者は大いに喜んでいると思います。

(Sさん ジャーナリスト)

いい題ですねぇ。この先生の教育のなさりよう、すばらしさがわかる気がします。

(Kさん 大学講師)

私は保育士をやっています。
「せんせい。」と毎日子ども達に呼ばれる仕事に就き、日々天職だと思い働いています。ですから、先生の本がとても勉強になりました。
この本で、自分の姿を見詰め直すことが出来ました。

(川口市 保育士)

書名中の「呼んだだけな」は、濃密なかかわりあいを前提に、発せられる子供の瑞々しくも心に響く(迫る、刻まれる)一言で魂を揺さぶられるような感じがしました。 子の思いを把握することはなかなか難しいところ、本書はまさにそこに焦点をあて分かりやすい事例を盛り込み、ときに愉快に、ときに目頭を熱くし読ませていただきました。

(国税庁税務官)

毎日、母親業をやっていますと、試行錯誤の連続で…私にとって、とても参考になる一冊です。

(水戸市 E.Sさん)

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『島惑ひ 琉球沖縄のこと』を読んで

沖縄の姿を見詰め直す!──朋、遠方より

 久しぶりに貴社の本を読ませていただきました。
 6月17日朝、「信濃毎日新聞」の文化欄をひらくと伊波さんの本についての紹介があり、記事を読んだばかりでした。
 その日の午後、郵便受けに貴兄からの贈物が入っていました。本当に偶然の出来事でした。
 かつて貴兄と一緒に伊波さんとお会いしたことがありました。彼の人柄に触れ、小生のヒトを見る力が広がったような気がしました。
 この度、『島惑ひ』を拝読し、改めて沖縄の姿を正面から見詰め直すことが出来ました。明治以来、日本がとって来た沖縄への執政は属国以外の何モノでもなかった。沖縄の県民が将来に絶望的にならざるを得ない実態が理解できるような気がします。人文書館の一貫した姿勢に敬意を表します。

(S・H ジャーナリスト)

沖縄の人々の“心の痛み”を念頭に

伊波家の系譜を遡って、もっと人間ドラマが描かれるのかと予想していましたが、書名のとおり、沖縄の苦悩の歴史が主題となって、たいへん力強く、興味深い内容で、正直、読まされたという印象です。
このたび、『島惑ひ』に触れて、恥ずかしながら、沖縄の歴史をほとんど知らないことに気づきました。
沖縄の人々の“心の痛み”を念頭に置きながら、改めて琉球の歴史を学ぼうと思いました。

(Y・N 編集者)

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『教養のコンツェルト──新しい人間学のために』を読んで

「実に見事なアンソロジー」

「知識と教養という心の栄養がたっぷりつまった本」

「読む、というよりも、テンポのよい対談を聞く(聴く)という感じ。
…文理の協奏を夜な夜な味わっています」

「刺激的な知的環境、学的伝統というのはすごいものだと感嘆するしかありません」

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『文化としての農業 文明としての食料』を読んで

元々自分が考えてきたこととも重なり、共感できました。
今後の農政を考える上で重要な視点をお与えいただいたと思います。

2009年9月11日 T・Uさん(農林水産省)

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『G米軍野戦病院跡辺り』を読んで

『G米軍野戦病院跡辺り』映画化されるといいですね。
そう望みます。詩的で、映像的で美しい。
作家大城貞俊さんの精神の健康さにうたれます。

2008年9月18日 K・M 様(フリージャーナリスト)

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『「日本」とはなにか』を読んで

春爛漫と桜を謳歌していましたら、突然雪みぞれに見舞われ花もさぞかし驚いていることでしょう。
御新著有難く拝受。仁和寺のおかめ桜とはいままでのデザインとは違う表紙ですがタイトルが『「日本」とはなにか 文明の時間と文化の時間』で、帯のフレーズ「美しいまち・美しいむら。小盆地宇宙のかたち」でなるほどと思わせるものでした。

2007年4月5日 相模原市 Aさん

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『私は、こう考えるのだが。』を読んで

長期的には、経済は縮小均衡が正しいと思いますが、米国は100年位は方針を変えられないでしょう。
著者が、自身でリサイクル・リユースは私と共通しています。女房を始め他者の了解は得られませんが。浅学非才ですが、この年齢、せめて愛国の至情を持ち続けたいと思います。
民族の生命は言語です。10歳で敗戦を迎えた我々世代がこの事は良く知っているのですが……。先生の著書を探して読みます。

2008年1月22日 川崎市 Mさん

非常に読みやすく、平易な文章で書かれている。
日本人なら、これを常識とするようなレベルの向上が望まれます。

2008年1月22日 横浜市 Yさん

全編共感しました。特に第六部は日頃考えていましたので、
全面的に賛同します。

2008年1月20日 川崎市 Sさん

同年代の人間なので共感の箇所が多くありよかった。

2008年1月17日 大阪市 Hさん

鈴木孝夫先生の新著を週末に一気に読み、快哉を叫びました。短いものの集積ですが、一つ一つの文章に納得、久しぶりに溜飲が下がる思いがしました。鈴木先生は憂国の士ですが、それを声高に語るのではなく、実に淡々と、しかし力強く説く点に感動を覚えました。

2007年12月4日 小林章夫(上智大学文学部英文学科)

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『花に逢はん[改訂新版]』を読んで

伊波氏の筆致は決して撃烈ではないのに読み続けるうちに激しい糾弾の気持ちが伝わってきます。ハンセン氏病の諸問題は小泉前総理の決断で全て解決したと思ったのは、浅い判断です。
ゆっくり読ませて頂きます。

2007年9月20日 相模原市 Aさん

御著書『花に逢はん』をお贈り頂き、ありがとうございます。御本を手にしただけで、心が揺さぶられるものを感じました。書物を通して、このような澄み切った精神を持っておられる著者との貴重な出会いを経験させて頂き、心より感謝申し上げます。

2007年10月4日 小岸昭(京都大学名誉教授)

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『ゆうなの花の季と』を読んで

小さな感想として

重たい問いを含みつつも、主人公の雄一郎のように事実を静かに語る勇気が込められていることに感心しました。また、作中に出てくる「花人逢」という命名にも作者のすぐれた感性が感じられましたが、抑えた色調ながら「生命の花」のテーマを伝えているカバーと大扉の装画もあいまって、作り手の心のこもった本となっており、このような本を出版して頂き感謝しております。

2007年5月27日 秦野市 東海大学TS生

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『愛と無』を読んで

「愛と無」と難しそうなご本かなと恐る恐る読み始めると、これが実に興味深く、ウインブルドンの第2次大戦中の話から修道院、オックスフォード大学のこと、そして来日、とくに来日してからは神父さんとは思えぬ英国人特有のユーモア、ジョークで日本人気質をみたり、洋上大学やイギリス・ツアーで困難に遭遇しても、シェイクスピアの文章を引き合いに出してこれを乗り切るなど、楽観的キャラクターなど魅力的でした。文章も大変に読みやすく(これは訳者のおかげでもありますが)あれ程多くの日本人論や様々なエッセイを数多く書いている方とは知りませんでした。
久し振りに分厚いおもしろい本を一気に読了しました。

2007年2月3日 立春 相模原市 Aさん

愉快に楽しくユーモアあふれていて、興味深く読み終えました。シェークスピアについての理解を深めました。P.ミルワード神父の人生の歩み、御活躍の偉大な足跡、研究の実績成果に驚くばかりです。安西徹雄先生の訳は、とても読みやすく、活字きらいな私も引き込まれるように10日間位で読み終え、深い感銘を受けました。

2007年5月4日 高知市 読者

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『坂口安吾 戦後を駆け抜けた男』を読んで

高校時代からの安吾ファンです。最近安吾の文学碑を訪ねています。
寄居浜の碑はくり返し訪ねていますが、今年は桐生や新津のものを写真におさめてきました。今、新潟市新津美術館で開催されている安吾展を見に行く予定です。本書はぶ厚いのですが、おわりににあるように、それは例文の多用によるものではないかという感想を持ちました。

2006年12月25日 須賀川市 読者

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『風狂のひと 辻潤』を読んで

今も辻潤に対し興味がある人がいるのがうれしく思う。
もっと若い人に辻潤を知ってもらいたい。

2007年2月10日 仙台市 読者

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『ピサロ/砂の記憶』を読んで

親友が渾身の一冊を書いた

事務所で仕事をしていると、妻から弾んだ声の電話。
「すごいものが届いた!」と。
帰宅すると、高校時代からの親友の著書が届いていた。
5年前に那須から会津、安達太良山周辺にかけて、
圧倒的な紅葉に包まれながら温泉と蕎麦屋や山のレストランを巡り、
ドライブした時に書きはじめていると聞いていた。
レコンキスタ後の時代のスペイン(イベリア半島)に暮らし、
その多くが海外に生命の危険を感じて移動した改宗派ユダヤ人=マラーノの末裔、
そのうちの一人、西インド諸島生まれの印象派画家ピサロの物語。
「かなり、こだわっている」ということだったが、これはスゴイ。
これぞ、仕事だ!
まず表紙を見て、そして、目次へ、頁をめくってみると、
『逝きし世の面影』を初めて手に取った時のような深いものに包まれた。
まだ読む前ではあるが、
美術史的な成果(もちろん、ぼくは深くは知りませんが)だけではなく、
この書籍には、
自分の目やメディアを通じて感じられる歴史を懐疑的に透視するセンスや視点と、
メディアや政財界人の煽動によってアメリカ化すると言われる現在の
ニッポンの風景をも、また、懐疑的に透視するセンスや視点など、
21世紀をクリエーティブに生きるために必要な生きた情報も含まれているような、
かなり静かな興奮を与えてくれる一冊であることが伝わってきた。
「おめでとう」というひと言では言い尽くせない感慨というか感動というか、
生きていると良いことがあるなという深い気持ちがある。

10代後半からハタチくらいの頃、
一緒に日雇いのアルバイトをして貰った金で、
まだ風情のあった早稲田の古本屋を巡ったり、
中井と新井薬師の間の四畳半のアパートで
得体の知れない安いウイスキーを飲んで騒いだり、
下落合のファミレスでコーヒー一杯で
朝まで澁澤龍彦の話をしたり、
お互いが嫌なバイトを辞める際に「バイクで事故って」とか嘘の電話を
掛けて助け合ったり、
250ccのバイク一台で引っ越しを手伝ってもらったり、
いろんな思い出が蘇る。書き尽くせない。
長電話が主なコミュニケーション手段となった20代以降も色々あった。
やがて、温泉を巡る家族ぐるみの付き合いへ。
会話の内容も、若い時代のいま振り返ると青い微笑ましいものから、
会う度に濃い熟成度の高いものになっていたような気がする。
これまでに彼が書いた完成度の高い論文も読んできたけど、
こういう進化系を手に取ると、
思わず柄にもなく「相田みつを」みたいなことを言ってしまいそうである。

人生だなぁ        なんて

『ピサロ/砂の記憶』(有木宏二・著/人文書館)

ちなみに、著者近影の撮影は、うちの妻。
著者が戯れている足の悪い小さなハトは、
うちの初代・愛娘「ポーちゃん」です。

(「コメディ・プロデューサー&ライター須田泰成のコメディ雑記」より[2005/12/5])
http://yscomedy.exblog.jp/

……このたびは貴社ご発行の大作をお送りいただき有難うございました。印象派はあまり得手ではありませんが、ヨーロッパ近代史の芸術、文学面におけるユダヤ教の影響という点では大変に興味深く早速読み始めさせて頂いています。

平成一七年十二月七日 神奈川県相模原市 読者

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『木が人になり、人が木になる。』を読んで

木が人になり、人が木になる。

日曜日に買った本のタイトルです。
本当は、新聞の書評に載っていた、内山節氏の『里の思想』を
探していたのですが、見当たらず、
その代わり、この本と出会ったのです。
タイトルに惹かれ、手に取ると、
頁もろくにめくらず、買うことにしました。
まさに、出会いの買物と言えるでしょうか。
著者は、岩田慶治さん。
知らない人ではありません。
実は彼の著書も一冊持っています。『草木虫魚の人類学』という本です。
学生の頃、古本屋で安く手に入れたのですが、
あまり、いやほとんど読んだ記憶がありません。
岩田さんとは、その程度の関係でしかなかった。
でも、先日は、なぜか彼の本をためらわず、手にしたのです。
不思議ではありますが、
もしかしたら、必然だったのかもしれない。
少し、そんなふうに考えています。

(読者のharuさんの「ブログ・山の薫り」より[2005/11/14])
http://sankun.at.webry.info/

アニミズムについて

『木が人になり、人が木になる。』の著者である岩田慶治氏は
アニミズムの研究の第一人者です。
アニミズムとは何か。
一般的には精霊信仰と言われている。
しかし、岩田氏は
「身の回りの、万物のうちにひそむカミとであい、
そのカミと対話する。そういう宗教」だと言っています。
いわば、森羅万象教であると。
岩田氏は、アニミズムを不当に低く評価する風潮に対し、
憤慨されていますが、
かく言う私も、若い頃は「アニミズムねぇ……」と
少し距離を置いて見ていた一人でした。
あまりにも漠然として、とらえどころがなさ過ぎる。
当時の私には、巨大すぎる対象だったようです。
まあ、それは今でもあまり変わらないのですが、
多少、山を歩くようになり、森を彷徨うようになり、自然に親しむようになって、
漠然としたものを、強いて簡略化したり、図式化することなく、
そのままの姿として受け入れる気持ちの余裕ができたのかもしれません。

(読者のharuさんの「ブログ・山の薫り」より[2005/11/15])
http://sankun.at.webry.info/

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『近代日本の歩んだ道』を読んで

著者のキーワード「未発の可能性」と言う考え(私は寡聞にして知りませんでした)も面白く、明治維新、昭和の敗戦、そして現在の憲法改正議論と国連安保常任理事国入りなど国のかたちを決めると言う大事な時期だけにタイミングのいい企画だと思いました。 (神奈川県相模原市 読者)

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