「竜馬」という日本人
司馬遼太郎が描いたこと

高橋誠一郎(ロシア文学・比較文明学者)著

ジャンル[歴史・文学・思想]
2009年11月発行
四六判上製396頁予定
予定価:2,800円+税
ISBN 978-4-903174-23-5 C0095

(→画像をクリックで拡大できます)

“日本の未来をつくるために”

歴史文学者として、文明史家として、そして独創的思想家として、
この国の「かたち」と「ひとびとの心」を見つめ続けた司馬遼太郎。

暗雲に覆われ、政治激動、経済沈淪の続く「閉塞した時代」、
こころの歪み著しい「虚無の時代」を、どう生きるのか。

国民的歴史小説『竜馬がゆく』や『世に棲む日日』、
そして『菜の花の沖』などを、比較文明学の第一人者が、
司馬遼太郎の人間学的空間のなかで精細に読み解き、
日本とは、そして日本人とは何かを問いなおす!

時代は動いている。
竜馬が、天を駈け、地を奔っている!
「おらァ、ニッポンという国をつくるつもりでいる。」

(司馬遼太郎『竜馬がゆく』より)

目次[内容構成案]

物語のはじまり──竜馬という“奇蹟”
第一章幕末の風雲──竜馬は生きている。
第二章“黒船”というグローバリズム──「開国」か「攘夷」か
第三章竜馬という存在──桂浜の月を追って
第四章「日本(にっぽん)人」の誕生──竜馬と勝海舟との出会い
第五章「文明」の灯をともす──“おれは死なぬ”。
第六章“理想への坂”をのぼる──竜馬の国民像
第七章竜馬の「大勇」──二十一世紀への視野

高橋誠一郎(たかはし・せいいちろう)

1949(昭和24)年、二本松生まれ。
東海大学文学部文学研究科(文明研究専攻)修士課程修了。
現在は東海大学外国語教育センター教授。
比較文明学会理事。
専攻はロシア文学、比較文学、比較文明学。
日本ロシア文学会、日本比較文学会、比較思想学会、日本ペンクラブ会員。

主な著書
〈ドストエフスキー関係〉
『「罪と罰」を読む(新版)──〈知〉の危機とドストエフスキー』(刀水書房、2000年)
『欧化と国粋──日露の「文明開化」とドストエフスキー』(刀水書房、2002年)
『ロシアの近代化と若きドストエフスキー──「祖国戦争」からクリミア戦争へ』(成文社、2007年)など。
〈司馬遼太郎関係〉
『この国のあした』『司馬遼太郎の平和観』『司馬遼太郎と時代小説』など。

先頭へ